日本人残留孤児の青年の苦難を文化大革命下の

中国を舞台に描く山崎豊子の名作。

満州で敗戦後に家族を殺され、中国人の養子と

なり、陸一心となるもスパイ容疑で15年の刑

を宣告される。日本人であるが故に多くの苦労を

しながらも自分は中国人なのか日本人なのかの

葛藤をしていくなど残留孤児として一生懸命生きた

一心の健気さが胸を揺さぶる。個人的には数多い

山崎豊子作品の中でも最高傑作であり、一人でも

多くの人に読んで欲しい作品。