中国清朝末期の貧しき少年春児(チュンル)が宦官

の道を目指す物語。最初とっつきにくいと

思ったが、すぐに引き込まれていく。この時代

の中国史はいまいちピンと来ていなかったが、

シンプルに勉強にもなった。あがらうことのでき

ない人の運命を強く感じずにはいられない。

それでも皆が懸命に自分の信じる道を生きていく。

浅田さんが描く人物描写がすばらしい。

多くの人に読んでほしい作品です。

この後、「珍妃の井戸」「中原の虹」へとこの物語

は続いていく。