鎌倉を舞台にしたちょっと変わった手紙の「代書」
を請け負う文具店のお話。主人公のポッポ(鳩子)
が、依頼者からのいろんな「代書」依頼を通じて
どう自分や代書と向き合っていくか、そしてその
依頼者との関わりの中で成長していく。心が通じ
合わないまま死に別れた先代(祖母)の昔の手紙
などから亡き先代の想いに触れていく。 ポッポ
を取り巻く人の温かさとゆったりとした時の流れ
がとても心地よく感じる作品。文中に出てくる直筆
の手紙がとても新鮮でよかった。デジタル時代だか
らこそ「手紙」はその文字に感情が伝わり、想いが
しっかり相手に伝わっていくのだと再認識させら
れた。大切なことはたまには直筆の手紙で想いを
伝えよう。